以前は白色やグレー・青色が多かった工事中の足場シートですが、最近は黒色のシートが増えてきているのをご存じですか?
大規模修繕工事では高圧洗浄、タイルの貼り替え、下地コンクリートの補修、塗装工事が行われますが、塗料の飛散やタイル・コンクリートの破片・粉塵が発生するため、足場全体を工事用の仮設シートで覆います。
その工事用仮設シートにも様々な種類はありますが、大規模修繕工事で使われる仮設シートは「メッシュシート」です。 なぜメッシュシートなのか?といえば、メッシュシートは名前の通りメッシュ生地で作られているため、風通しがよく透過性が高いからです。
通常の新築建設現場では白やグレーのメッシュシートが使われます。しかし、白やグレーのメッシュトートは透過性があまり良くないので、大規模修繕では居住者の方に工事期間中ずっと圧迫感を与えてしまいます。
そこで現在の大規模修繕では「黒メッシュシート」と呼ばれるメッシュシートが使われるケースが多くなっています。黒の方が透過性は低いように感じますが、その逆で白やグレーのメッシュシートよりも透過性が高く、内部から見たときでもシートが目立たないく、外部が良く見えます。居住者の方が工事中の閉塞感を感じにくくなる効果があります。
足場に黒メッシュシートを張るメリット
・塗料、タイルやコンクリートの破片、粉塵の飛散防止 ・通気性があるので各居室への風通しを妨げない ・透過性が高く内部から外の見通しがいいので、居住者に対する圧迫感が軽減できる
・外部からも足場内が見やすくなるので不審者が足場にいると良くわかり、防犯対策にもなる
大規模修繕工事の期間中は騒音や振動、臭いなどが発生し、そこに仮設シートによる圧迫感まで加われば居住者に多大なストレスを与えてしまいます。黒メッシュシートは、閉鎖的な圧迫感を少しでも軽減し、居住者の心理的な負担を減らします。
上記のような理由から、大規模修繕工事の足場用シートとして黒メッシュシートを採用する現場が増えています。
皆さんも、大規模修繕工事の仕様書には、「工事用仮設シートは黒メッシュシートを利用すること。」という一文を是非追加してください。
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