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  • 執筆者の写真快適マンションパートナーズ 石田

14建てマンション・15階建てマンション

更新日:2021年4月8日



 建築基準法において建物の高さは31メートル、45メートル、60メートルが節目になります。このそれぞれの高さを超えると構造・防災面等の基準が厳しくなり、工事費も割高になります。

 実際には、多くのマンションは建物高さを45メートル以内に押さえた物件が多いです。 建物の階高で言うと、14階または15階となります。香川県でも、一部のマンションを除いて、ほとんどの高層マンションは14階建てか15階建てだと思います。ちなみに、60メートル以内ということであれば18階~20階が限度となります。それ以上の高さがあるマンションは、香川県では宇多津の瀬戸大橋タワー31だけになります。

 なぜ14階建てと15階建てがあるのか?今回は、この違いの説明です。


 まず1階の住戸の床面は地盤面からの高さが約50センチ必要です。(理想は1m)そして、屋上のアスファルト防水の立ち上げ高さが30センチ以上必要なのでその外側のパラペット( 立ち上がりコンクリート壁 )高さは最低約50センチ必要です。

 高さ45メートルの建物高さから地盤面からの1階床の高さ約50センチとパラペット高さ約50センチを引くすと44メートルになります。14階建てマンションも15階建てマンションも、絶対高さは45m以下のため、実際には各階の高さで調整していることになります。

 この44メートルを14階で割り算すると1階当りの平均階高は約3.14メートルになります。この高さのマンションでは丁度良い階高( ある階の床面からすぐ上の階の床面までの高さ )になり二重床仕様と共に二重天井仕様が可能です。

 ところがこの44メートルを15階で割り算すると1階あたりの平均階高は約2.93メートルとなってしまい3メートル未満になってしまいます。14階建てに比べて20cm低い階高となり、そうすると二重天井仕様は可能でも二重床仕様にすると玄関扉高さや部屋( LD以外 )のサッシの上端の高さが低くなります。(2重床にするためには、最低でも15cmは必要)

 サッシの高さを確保しようとすると、直床仕様にするしか有りません。直床仕様だと将来のリフォームやリノベーションがほぼ不可能になります。

 今回の計算では1階の床高さを50cmとしましたが、大雨時の浸水等を考えると1mは欲しいところです。1階がピロティ等で駐車場等であれば別ですが、1階から住戸のある15階建てマンションには、計画時から何らかの無理があります。購入前には、よく検討することが重要です。


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