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  • 執筆者の写真快適マンションパートナーズ 石田

予防保全と事後保全

更新日:2021年8月24日



 機器のメンテナンス方法としてマンションで多く採用されているのが「事後保全」と「予防保全」という2つの方法です。


 事後保全とは、壊れたら直すという方法です。壊れるまで機器の交換は行わないので、最も低コストで維持管理が出来ますが、エレベーターや機械式駐車場等、使用できなくなれば入居者の生活に多大な影響を与える部位には採用できません。


 先日も理事会からの問い合わせで、年数が経過したので、水道の加圧給水ポンプの交換を管理会社から提案されたという話がありました。加圧給水ポンプは通常2台設置され、交互運転を行っています。1台壊れても、もう一台で給水できるため、1台壊れたからと言って、すぐに断水になることはありません。予防保全で交換するよりも、事後保全の考え方で壊れるまで使用し、壊れた方だけのポンプを交換したほうが、金額的にもメリットがあると思います。ポンプの寿命は15年~20年、予防保全で交換するのであれば12年程度で2台同時交換となります。仮に1台のポンプの交換費用を100万だと仮定し、実際の寿命を20年だと仮定すれば、60年間の総額は、予防保全で800万円、事後保全で400万円と2倍の価格差になります。


 壊れると困る部位については「予防保全」という考え方で、まだ壊れていなくても、一定期間が過ぎれば、部品の交換を行うという方法がとられます。点検業者は安全率を見込んで交換時期を決定するので、事後保全に比べると高額な維持管理費用が発生します。


 新しい考え方として「予知保全」という考え方があります。これは機器にセンサーを取り付け、異常な振動等を検知すれば、機器の交換を行うという方法です。予防保全のように時間が来たら交換するのではなく、異常を感知すれば壊れる前に交換するという方法で、予防保全と事後保全の中間に位置する考え方です。ただ、まだ試験段階であり、実際に効果を発揮しているということは聞いていません。


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